春になると眠りが浅い|東洋医学で考える春の不眠症対策と足ツボをご紹介!

春になると、
なかなか寝付けない…
眠りが浅い…
たくさん寝ても、寝た気がしない…
疲れているのに、よく眠れない…
夢を多く見る、夢で疲れる…
夜中に何度も目が覚める…
というお悩みをよく聞きます。


●春の不眠の原因(西洋医学的)

春は急に暖かくなったり、寒さが戻ったりと、気温も気圧も変動しやすい季節です。気候変動によって、自律神経のバランスが乱れやすくなり、それに伴って睡眠の質もバランスを崩しやすくなります。

また春は新年度で、卒業、入学、入社、昇進、異動、転勤など、ライフイベントが多かったり、生活環境の変化が多い時期です。それにより新しい環境の変化に順応するまで時間がかかったり、生活リズムがつかめずに、心と体にストレスが溜まってしまい、結果睡眠バランスも崩れることにもつながってきます。


●春に不眠症を感じやすい人は「肝」の問題?

春に不眠を感じやすい方で、さらに次のような症状がある方は、東洋医学的に考えると「肝」の問題かもしれません。

・ちょっとしたことでイライラしやすい
・ため息が多い
・目が充血する、眼精疲労、ドライアイ
・生理痛、生理不順、子宮筋腫、PMS
・便秘、お腹が張る、おならが多い
・足が攣りやすい
・目がぴくぴく痙攣する
・手が震える
・体にあざが出来やすい
・のぼせ、動悸、めまい
・寝汗が多い、口が渇く、痰がよく出る
・喉に何かがひっかかっている感じがする
・胸がつかえる、げっぷが多い
・脇腹が痛む
・爪にスジができやすい

このような症状がある人は、東洋医学では「肝」の不調と考えます。
ざっくり言うと、「気の問題」と、「血の問題」です。


●東洋医学の体のとらえかた

東洋医学ではよく五臓六腑といいますが、この五臓とは、古代中国の五行論からきています。

五行論とは、森羅万象、世の中のすべてのものは5つの構成要素で出来ているという考え方です。
その5つとは、「木」「火」「土」「金」「水」です。
この5つはどれが一番偉いかではなく、お互いを支え合ったり、抑制したりしていて、それぞれが関係しあいながらクルクル巡っています。このサイクルのバランスがとれていると、心も体も健やかに過ごすことができ、このバランスが崩れると、体調不良や精神不安定が起きてきます。

そしてその五行論を人間の体に当てはめて考えたのが五臓論です。

五臓論の5つとは
「肝」「心」「脾」「肺」「腎」です。

西洋医学の「肝臓、心臓、脾臓(消化器)、肺、腎臓」を表しつつも、ただの臓器だけではなく、精神性などを含んだもっと幅の広い概念的な考え方を表しています。


●東洋医学の「肝」の働き

東洋医学の「肝」には次のような働きがあります。

・全身の「気・血・水」の流れを円滑にする
・体の各部分への血の配分を調整する
・判断力や計画性を指揮する
・創造性、クリエイティブ性を養う
・精神を安定させる
・怒りの感情を担当している
・筋肉、目、爪の働きを支えている など…

肝に不調が起こると、気が巡らずに心が乱れたり(怒りがおさまらなかったり、落ち込みや不安感が強くなる)、ぐっすり眠れなくなったり、血のめぐりが悪くなって内出血や生理不順になったり、水の流れが悪くて痰が多くなったりします。

また肝の不調は、筋肉や、目、爪に現れやすいため、眼精疲労、なかなか治らない目の充血、ドライアイ、足がよく攣る、目がピクピク痙攣する、手が震えやすい、爪にスジが入りやすい、爪がもろい、などが起こりやすくなります。


●「肝」は「創造性」「計画性」「判断力」「怒り」を担当

肝は創造性、クリエイティブ性、計画性を担当しています。のびのび自由に行動したいという性質を持っているため、その「のびのび」を何かに抑えられてしまうと、肝のバランスが乱れて体調を崩しやすくなります。


肝は「怒り」の感情と強く結びついてストレスに弱く、思い通りにならないというストレスが「怒り」に発展しやすくなり、時に周りに当たり散らすような大爆発を起こしてしまうこともあります。


●春は「肝の気」が充実する季節

五臓にはそれぞれに担当する季節があり、「肝」は春に当てはまります。
春は、暖かい太陽に向かって草木が上へ上へとぐんぐん成長する季節です。
それは人間も同じです。

春は、想像力が強く、チャレンジ精神が湧きたつ季節です。思ったことをのびのび自由に行動していこうとします。その想像力、創造性、のびのび行動力を東洋医学では「肝の気」と言います。

「肝の気」はとにかく自由が大好きです。そして、「肝の気」は春に充実します。
ですので、のびのび自由に成長していきたい勢いがある時に、何かに抑えつけられると、肝の気の流れが悪くなります。

肝の気の流れが悪くなると、血の流れも悪くなります。そして、心も体も具合が悪くなります。
寝つきも悪く、ぐっすり眠れず、不眠症にもなっていきます。


●春の不眠症対策おすすめポイント

ずばり、「自分を締めつけない」ことです。

東洋医学では、不眠症は気の流れの悪さ、気の消耗、血の流れの悪さから来ると考えます。
春に充実する「肝の気」は、創造性と怒りとの関りが大きいので、「気持ち」を抱え込み過ぎずに、心を詰まらせないこと、そして「怒り」を溜めすぎないことが大切です。体と心の中の「気」を渋滞させることなく、スムーズに巡らせていくと、「血」の流れもよくなります。

言いたいこと、やりたいことを我慢すると、肝の気が痛みます。
肝の気が充実する春は、自然と触れ合うなど、のびのび過ごすことが大切です。
自分を縛り付けることをせず、ゆるめてあげましょう✨
春は、自分を許して「ゆるめていくこと」が健康のポイントになってきます。

女性だったら、ガードルなどの体をしめつける下着や洋服を避けてみるのもいいと思います。そうすると、呼吸もしやすくなります。
呼吸がしやすくなると、「気」の流れもよくなりますし、「気」の流れがよくなると、「血」の流れもよくなります。


●春の不眠症におススメの足ツボ

①太衝(たいしょう)

「肝の気」の流れをスムーズにしてくれる、ストレスリリースにはもってこいのツボです。怒ってばっかりいる人は押すとちょっと痛いかもしれません。(笑)

場所は足の甲の親指と人差し指に向かう骨の間で、Vの字に重なったところの間の凹みです。

②三陰交(さんいんこう)

血の流れをよくしてくれる代表的なツボです。貧血気味の方にもおススメですし、特に婦人科の問題には必ずと言っていいほど使用するメジャーなツボですので、女性の方は普段からツボ押しなどでのケアがおススメです。

場所は、足の内くるぶしから自分の指4本上に上がった高さで、脛骨という骨のキワのラインです。内くるぶしから指を軽く撫で上げていくと、多くの方はペコっと凹んでいる場合が多いです。

三陰交はお灸がとても相性がいいツボですので、お灸のケアがおススメです。(なければツボ押しでもOKです)


●おわりに

春は「肝の気」が充実する季節で、のびのび成長することが大好きな「気」です。
時間も空間も人間関係も、キチキチと絞めつけると、ご自身の「気」が伸びやかに動かなくなります。
自分を縛ってしまう環境はなるべく避けて、自分の気を解放させてあげましょう。

体も心ものびのびさせて「気」と「血」の流れスムーズに!
そうしたら、春の眠りがもっと心地よいものになることでしょう…。
春は、のびのび生活と足ツボで、ぐっすり快眠 zzz


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