11月19日は国際男性デーです。
男性のこころと体の健康、そして生き方を見直してみようじゃないか!という1日です。
男性だって悩みはあります
男性だって更年期はあります
年に1度くらい、男性の健康を考える日、そして男性の幸せを考える日があってもいいですよね。
【目次】
● 国際男性デーとは
3月8日の国際女性デーはよく知られていますよね。
1904年にニューヨークで女性が参政権を求めてデモを起こしたことが起源となり、1975年に国連によって制定されました。
一方、11月19日の国際男性デーは国連制定ではありません。
1999年にトリニダードトバゴの大学の先生がいい始めてから発展したといわれています。
基本的人権とジェンダー平等の問題を考え
“男性の生き方を見直してみようじゃないか!”
“男性も社会やコミュニティ、家族にもっと積極的に参加していこうじゃないか!”
“男性特有のこころと体、心身の健康を考えていこうじゃないか!”
ということがテーマになっています。
● 男性だっていつも強いわけじゃない
「男なんだから…」
ということで迫られる偏見
男性にだって生きづらさはあるんです。
特に日本において
「男子たるもの」 ○○すべし!
「男子たるもの」 ○○するべからず!
まぁ、いろいろ言われてきましたよね…
とはいえですよ…
男性だって弱ることはあるし
「めそめそするな!」と言われたって、泣いちゃうこともあるし
「立ち上がれ!這い上がれ!」って言われたって、立ち上がれない時だってある
男性がみんな競争と喧嘩が好きなわけじゃないし
「男は外で稼いで来い!」と言われたって、そうそう稼げない時もあるし
いつも重たい荷物を持てるわけじゃないし
何でも耐え忍べるわけじゃない
しかも男性の場合、「つらい」「苦しい」「休みたい」がなかなか周りに言えず、人前で泣くこともそうそうできない雰囲気があります。
でもね
男だって 悩む時はあるんだよ!
男だって 弱る時はあるんだよ!
人間だもの…
「男性だから…」という性差の問題ではなく、そもそも個人の得意不得意や能力に応じて生きていければいいよね…ということを改めて考えるのが国際男性デーなのでしょう。
● 男性だって更年期に悩んでいる
国際男性デーが言われるようになってから
「男性の更年期障害」についても考えられるようになりました。
更年期症状は女性特有のものと思われがちですが、男性にだってあるんです。
そういえば
「婦人科」ってあるけど
「紳士科」ってないですよね。
男性は女性に比べて、こころと体の健康を相談できる場所が少ないのかもしれません。
【男性更年期の主な症状】
① 精神面
- やる気がなくなってきた
- なんか寂しく、なんか不安
- 楽しいと思うことが減ってきた
- 何をしても感動しない
- 落ち込むし、イライラもしやすい
② 認知面
- 集中力がなくなってきた
- 忘れっぽくなってきた
③ 身体面
- すぐ疲れる
- 体力がなくなってきた
- 眠れなくなってきた
- 性欲が減ってきた
- 汗がでる
- 頻尿
このような症状がいくつもあてはまったら、男性も更年期障害を発症しているかもしれません。
男性は自分の悩みを相談することを躊躇する人が多いといわれています。でも、しんどい時は誰に遠慮することなく、おもいっきって周りに相談しましょう!
男性は女性に比べてこころと体の相談をできる場所が少ないかもしれませんが、最近では男性更年期も一般的になってきているので、医療機関に相談してみましょう。(泌尿器科など)
● こころも豊かにするテストステロンのすごい力
こころと体の健康はホルモンの影響をかなり受けています。
男性ホルモンのテストステロンは “性欲” とか “ハゲ” のイメージが強いのですが、実はそれだけではありません。
テストステロンは筋肉や骨格を作り、認知機能、脂質代謝にも大きく関わっています。
また、テストステロンは社会性のホルモンとも言われていて、正々堂々と生きること、積極的に社会活動に参加することなど、精神面にも深く関わっています。
【テストステロンの精神的作用】
●チャレンジ精神
新しいことへのチャレンジや旅、冒険、狩猟は、テストステロンと深く関わっています。
未知の世界への果敢な挑戦や、狙った獲物を獲得することで周囲から褒められると、テストステロンは爆上がりします。
つまり男性は、「挑戦→獲得→承認」この経緯を経て最終的に褒められまくるとテストステロンが上がるのです。
そして「獲得→承認→満足」するとまたテストステロンは上がっていきます。
●仲間を大事にする
テストステロンが高い人は仲間を大事にし、仲間を応援します。
その仲間のなかで自分を表現し、自己実現をしていきます。
そしてフラットでいい仲間関係は、テストステロンをあげてくれます。
●競争意欲を高める
男性はスポーツやゲームなど、順位がつくものや達成感が感じられるものでテストステロンが上がります。
また、テストステロンが上がるとさらに競争意欲がどんどん湧いてきます。
(成功する投資家、トレーダーはテストステロン値が高いとか…)
●正直さ、公平性を養う
テストステロンはいんちき、いかさまが嫌いです。
テストステロンが高い人は正直で、正々堂々としています。
テストステロンが高くて安定していると、精神も安定して、人の評価にいちいち動揺せず、どんと構えることができます。
ですので、すぐにキレやすい人は、テストステロンが下がっているのかもしれません。
●社会貢献をする
テストステロンが高いと社会に貢献しようという意欲がわきます。
そして、社会貢献、寄付、ボランティア活動に積極的に参加することで、またテストステロンは上がります。
テストステロンは、性的な意味合いだけでなく、男性の精神面、肉体面、社会面に大きく関わっているんですね…
● 男性更年期症状の対策
男性更年期症状に悩んでいる人は、ではどうしたらいいのでしょうか?
まずは、上記【男性更年期の主な症状】であてはまる項目が多い方は、医療機関に相談してみることをおすすめします。
男性更年期症状を扱っている泌尿器科が一般的です。
血液検査で今のご自身のテストステロン値を計測することができます。
低いようでしたら、ホルモン補充療法(注射、ゲル製剤)という方法もあります。
●運動
筋肉を増やすことでテストステロンは安定するので、適度な運動習慣はとても重要です。
●食事
テストステロンを安定的に分泌させるために、食事面では、ビタミンDや亜鉛を積極的に取り入れるといいと言われています。サプリメントを上手に活用するのもおすすめです。
- ビタミンD…鮭、サバ
- 亜鉛…貝類
●睡眠
テストステロンは日内変動があり、朝が1番高く、午後から低下し、深夜は最も低くなります。
ホルモンは寝ることで充電されます。
テストステロンをしっかり作るためには、とにかく睡眠時間を確保することが大切です。
(大谷くんだって、よく寝ているよね!)
● 男性更年期は東洋医学で一言 “腎虚”
ここからは東洋医学で男性更年期を考えてみましょう。
男性更年期は、東洋医学では一言で説明します。
腎虚(じんきょ)
意欲がなくなってきたのも
体力がなくなってきたのも
性欲がなくなってきたのも
集中力低下も記憶力低下も
倦怠感も不眠も頻尿も
全部
腎虚です
疲れやすい、かったるい
足腰が重だるい
腰が痛い
頻尿、おしっこのキレが悪い
眠れない、眠りが浅い
冷える、汗がでる
白髪が増える
抜け毛、髪の毛が薄くなる
目がかすむ
耳が遠くなる
腎虚です
東洋医学での「腎」とは、生まれながらに持っている生命力のようなものです。
それが「虚」している、つまり減ってきているよ!という状態です。
「腎虚」とはエネルギー不足が進んできている状態です。
免疫力も下がりやすいので、風邪や病気にもなりやすく、ちょっとしたケガや病気も治りにくくなります。
病気のようで、病気じゃない
この「病気のようで、病気じゃない状態」をケアしていくのが上手なのが東洋医学です。
「腎」が減ってきているんだから
「腎」を補充してあげればよいのです。
「どうやって補うの?」という話ですが…
漢方では「八味地黄丸」や「牛車腎気丸」などが代表的です。
また、全身のツボを使って腎を補う鍼灸治療もおすすめです。
薬に抵抗がある方や、「病気じゃないけどいまいち調子が悪い…」という方は、漢方や鍼灸という東洋医学を取り入れてみるのもいいと思います。
● おわりに
11月19日は国際男性デーです。
あなたも、男性のこころと体の健康についてちょっと考えてみてはいかがでしょうか?
ひとりひとりが、健康でいきいきと暮らしていくためにできることとは…
Be You Be Happy💕
女性鍼灸師:はりあやこ
● Information
麻布十番鍼灸マッサージサロン happysleep hariayakoは、更年期女性を応援する鍼灸サロンです。
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(鍼灸師・マッサージ師:はりあやこ)