水清ければ魚棲まず|『地面師たち』の菜根譚は感慨深かった

大ブームのNetflix配信ドラマ
『地面師たち』

そのオープニングに出てくる言葉

“澄んだ水に魚は住まないが 汚い土地には多くの作物が実る”

詐欺ドラマのオープニングで
中国古典『菜根譚』が出てきたことに
ちょっと萌えてしまいました✨

なぜ『菜根譚』?
などと思いながらドラマを見て感じたことは

“結局のところ
人生、何がいいのか
分からないなぁ…“
ということでした (笑)


水清ければ魚棲まず

“水清ければ魚棲まず”(菜根譚 前集76)

《現代語訳》
汚い土地には作物が育ち、澄みきった水には魚もすまない。汚いものもあえて受け入れる度量を持ってこそ君子と言える。独りよがりの潔癖は避けるべきだ。

(『菜根譚』守屋洋著より)

『菜根譚』は360の短い文章が書かれている中国古典で、日本には江戸時代に伝わったと言われています。

中国には処世術にまつわる古典がたくさんあります。
孔子のエリート思想「儒教」
老荘思想の無理しない生き方「道教」
孫子の「兵法論」
韓非子の「法家」 
などなど…

その中で『菜根譚』は「儒教」と「道教」と「仏教」の3つの教えを融合しているところが特徴と言われている中国古典です。

中国ではあまり流行らなかったらしいですが、なぜか日本では多く広まり、
松下幸之助や田中角栄、野村克也など、大物経営者や偉人たちがこぞって愛読していたと言われています。

東洋医学を学ぶ鍼灸師の私も、『菜根譚』はバイブルにしています。


清濁併せ吞む


資本主義社会

資本主義社会
我々は「勝ちたい」「持ちたい」と
がむしゃらに生きています。

「もっと。もっと!」がエスカレート
他人との競争の中では
自分さえよければそれでよし!

心には余裕がなくなり
他人にやさしくなれず
誰を信用すればいいのかも分からなくなり
人間関係がギクシャク

ハリソン中山は言いました。
“何かを得るには 何かを失うのが常ですから”

我々は求めすぎることで失ってしまうものの大きさに気づきながらも
この世の中をどう生き延びていくかと常に悩み、戸惑う。

自分の生き方って
これでいいんだろうか…

そんな悩みと迷いに
『菜根譚』は刺さっちゃうんでしょうね…


キレイごとはいいこと?

品行方正、清廉潔白
「キレイごと」ばかり言っている人は
周りからは意外と好まれず
そして本人も何かと生きづらい

素晴らしい信念ばかり掲げて
非の打ちどころがなく立ち回るのも
ちょっぴり窮屈

汚れとか醜さとか
失敗とか恥とか
人間にはそういう泥臭さい部分があって
そこが人間の魅力でもある

世の中をうまく生き延びるためには
何ごともバランスが大切

いいも悪いも
まるっと飲み込める器
包容力を持つべし

それを自然界から学びましょう…

何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとし
全てはバランスが大事ということなのでしょうが
そのバランスがまた難しい…


何がいいのか悪いのか

そうは言っても
「純粋無垢」とか「清らかな心」って
素敵なことだし
それに「類は友を呼ぶ」って言うし…

そもそも地面師たちには騙されたくはないし
(地面師って、詐欺で犯罪だし…)
地面師たちに限らず
人生あまり騙されたくはない

結局何がいいのか
分からなくなっちゃいました…(笑)

この「生きるバランス」を考える医学が
東洋医学でもあるんですね~

どんなあなたも受け入れる
そんな度量を持ちたい鍼灸師


● Information

麻布十番鍼灸マッサージサロン happysleep hariayakoは、更年期女性を応援する鍼灸サロンです。
自律神経のバランスと睡眠の質を整えながら、痛みから美容、メンタルまで、お一人お一人を丁寧に、みなさまの健康を全力でサポートいたします。
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(鍼灸師・マッサージ師:はりあやこ)

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